スタンダードプレコーション
- 2015年12月号 -
あまり一般の方は聞きなれない言葉ですが、米国疾病対策予防センター(CDC)が1996年に発表したガイドラインで病院の感染予防は、標準予防策と感染経路別予防策の2つの方法から成り立っています。
歯科医院も病院ですから、一般病院とはもちろん異なると思いますが、知識としては持っておくべき項目の一つだと考えています。
なぜ、今この言葉を出したかというと、実はこの言葉(もしくは概念)というのは、少なくとも私ぐらいの年齢(30代後半)よりも上の先生は、大学で教わっていないのです。
CDCの発表が1996年と考えれば、教わっていていいはずなのですが、おそらくその概念が広まりカリキュラムに取り入れられるまで時間がかかったのだと思います。
ときどき知り合いの先生から、「なぜ先生は診療中に帽子やメガネをかけるの?」と聞かれます。
実は、普段コンタクトのため、診療中にかけているメガネはダテメガネなのです。
ユニバーサルプレコーションの考え方からすると、標準予防策として帽子やメガネ、マスクなどは当然必要なものと考えます。
普段の診療では白衣と診療用グローブで処置し、インプラント手術の時のように手術用ガウンや手術用グローブまでは行いませんが。
本来ならばメガネも私が使用しているようなものではなく、横からも入らないような医療用メガネ(花粉症のメガネのような形)が好ましいのですが、あまりにかっこが悪く・・・。
ただ、最近は意外と帽子や防御用メガネをかけている先生も増えてきましたので、私的にはあまり違和感がないのですが、やはり気になるものなのでしょうか?