いつ歯を磨くの?
- 2015年9月号 -
いつ歯を磨くの?「今でしょ」と昔の流行語を利用したくなってしまうような、そんな題材ですが、歯磨きに関して質問をよく受けたので。
私は知らなかったのですが、「食後30分以内に歯磨きをすると歯を傷つけてしまう」とあるメディアが報道して以来、昼食後の歯磨きを推奨してきた教育現場にやや混乱が生じたようです。(このTOPICは1年以上まとめ書きしていますので、すでに話題遅れかもしれませんが・・・)
そもそもこの考えは、食事によって糖分や炭酸を摂取した後は、口腔内が酸性に傾き、その状態で歯磨きをすると、歯のエナメル質を溶けやすくしてしまう。よって、唾液によって、再び硬さを取り戻す30分たってから歯磨きするのが望ましいという考えのようです。
言っていることを考えると、的を得ているようにも感じますが・・・、唾液の作用がありますから、ここで書いてあるほど急激に酸性に傾くとは、私個人は考えていません。
実際、この混乱に対して、日本小児歯科学会は「日本の一般的な食事では食後すぐの歯磨きにより歯が溶けることはありえない」と発表し、日本歯科保存学会も「これまで通り食後の早い段階での歯磨きを続けてもらいたい」と発表しています。
結果とすれば、今まで通りに食後30分以内に歯を磨くという事でよいと思います。
私個人とすれば、それが30分以内か30分経過してからのどちらかが問題ではなく、しっかり磨けていること、しっかりプラークが除去できていることが重要であり、時間に関しては、それほど気にしなくても良いのではないかと考えています。