次世代型口腔インプラント
- 2016年9月号 -
「次世代型口腔インプラント」
このように書かれると、インプラント治療を行っているものからすれば、見逃すわけもなく、その記事に自然と目がいってしまいます。
次世代型と現在のインプラント。何が違うのか?
それを知るには、現在のインプラントと自分の歯の違いを知る必要があります。
当院HPのインプラントのページに歯とインプラントを比べた図がのっています。
現在のインプラントは、骨とオッセオインテグレーション(骨性癒着)して、がっちりと咬む力に抵抗しています。癒着ですから、骨とインプラントがつながり少しの遊びもない状態です。
一方で自分の歯はどのようになっているかというと、骨との歯の間に歯根膜と言われるわずかな空間があり、そこに骨と歯、歯肉と歯をつなぐ繊維が無数に走っています。また、この空間には神経も血管もあります。
インプラントと違い、自分の歯にはこの空間があるため咬み心地というものが存在します。
また、血管があるため自己修復能力もあります。
過去のTOPICにも記載しましたが、インプラントは歯を失った後の治療法としては、現在の所、最も優れた治療法だと思います。
ただ、それでも天然歯(もともとの自分の歯)を超えるものではありません。
さて、話は戻ります。
次世代型口腔インプラントとは、天然歯(自分の歯)と同等の歯周組織(上記で説明した歯根膜など)を有するインプラントで、現在、マウスを使った実験では歯の生理機能を再現し得る可能性を実証したとの事です。
簡単な記事の為、これ以上詳しくは記載がありませんでしたが、5年後に人間への応用を目指すという事です。
もう少しすると、もっと詳しい情報がたくさん出てきそうで、個人的には楽しみです。