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チーズに虫歯予防の効果あり?

- 2017年4月号 -

「〇〇は何かの予防に良いらしい」こういった言葉を非常によく聞きます。

 

個人的には、「あらゆる食材をバランスよく食べるのが一番身体にいいのでは?」と思っているのですが、ちょっと興味があったので載せてみました。

 

アメリカの研究機関で12~15歳の子供を3つに分け、歯垢のpH値を測定。
その後、それぞれのグループにチーズ・無糖ヨーグルト・牛乳を食べさせた。その後、再び歯垢のpH値を10・20・30分後と測定した。
その結果、ヨーグルト・牛乳を摂取した子供のpH値に変化はなかったものの、チーズを食べた子のpH値が高くなったという事です。

 

pH値が高くなるという事は、酸性→アルカリ性方向へ移動させたことを意味します。

 

これがなぜ虫歯に関与するのかわかりにくいのかもしれませんので少し補足します。

 

虫歯は歯垢(プラーク)内の細菌が糖を取り込み酸を産生し、歯を溶かして虫歯を作ります。プラーク内で歯の表面を酸性にすることにより歯を溶かすわけです。

 

そこで、チーズで出た効果が重要になります。
簡単に言うとチーズにより、プラーク内の酸性アルカリ性方向に移動させることが出来れば、歯が溶かされず、虫歯にならないという事です。

 

また、チーズに含まれるリン酸カルシウムが初期虫歯の再石灰化を促す事、タンパク質のカゼインがエナメル質を保護し、虫歯菌の付着を抑制するとも言われています。
実は、WHO(世界保健機構)も、虫歯になるリスクを減らす食べ物として、シュガーレスガムとハードチーズをトップに挙げています。(食後にハードチーズを2~3口食べる)

 

某大学の教授がヨーグルトの乳酸菌が歯周病に良いとテレビでヨーグルトによる歯磨きを勧めていましたが(これに関して私は何とも言いません)、チーズの効果はすでにWHOまで認めていたのですね。

 

しかし当然ながらあまり摂取しすぎると、高脂血症等の問題を引き起こしそうです。
何事も適量が大事だと思います。

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