身長と虫歯と歯の本数
- 2019年5月号 -
以前、何かで読んで「本当か?」と極めて疑っていたことが、再度、違う記事で載っていたので取り上げてみました。
海外の研究で、「身長が低い人ほど虫歯になるリスクが高い」と報告されていました。
理論は簡単で
低身長←栄養状態が不良→唾液の量や質が悪化→虫歯ができやすい
ここで単純な疑問が生じます。
もちろん、上記のような図に当てはまる状況の国もあるとは思いますが、現在の日本においてこの図式が当てはまる程、つまり栄養状態が不良なために身長が低くなった人がどれほどいるのだろう?
もちろん無いとは言えませんが、給食もあるだろうし、身長に影響するほどの栄養状態になる数が統計として出る程、あるのだろうか?
遺伝の要素がはるかに強いのでは?
と思っていました。
ただし、これは海外の研究であり、日本では同様の調査が行われていない為、やはり状況は違うのではないでしょうか。
さて、そんな事を考えていると、日本でも以下のような調査結果が出ていました。
「身長が低い人ほど、歯の本数が少ない」(ただし、男性のみ)
東京医科歯科大学や国立がんセンターなどが共同で調査した結果のようです。
男性において、最も身長の低いグループは身長の高いグループに比べて、平均して2.4本、歯が少ない結果となったそうです。
ただし、これは男性のみの結果で女性においては有意差は認められなかったそうです。
うーん、謎です。