梨を断って、歯の痛みを治す
- 2022年2月号 -
このトピックはまとめて書いているため、かなり時期外れているかもしれませんが、書いている今は梨がおいしい季節となりました。
果物の中で、梨が一番好きかもしれないと思う今日この頃です。
そして梨の話をすると思い浮かぶのが落語の「佃祭」の話。
細かい話は別として、最後の方の場面に身投げする女だと思って話しかけたら、歯が痛いからとお供え物の梨をもって願掛けをしていたという女性が登場します。
なんとなく聞き流してしまいそうですが、職業柄、なんで梨なんか持って歯の痛みが治まるように願掛けしているんだ?と引っかかって調べたことがあります。
長野県にある戸隠神社の五社の一つ、九頭龍社には九頭竜大神が祀られており、
・「梨」を断って参拝する
・参拝できない人は梨に痛い歯の部位を書いて戸隠神社の方角にお祈りし川に流す
そうすると歯の痛みがなくなると言われていたそうです。
落語ではその場面が出てきたため、梨をもってお祈りする女性が、石をもって川に身投げする女性に見えたわけです。
安心してください。残念ながらこれは迷信です。
梨を断っても、歯の痛みは無くなりません。
歯が痛くなったら歯科医院へ、というより痛くなる前に歯科医院に行ってもらいたいと思います。